社会的コスト ― 2009/11/01 20:24

以前、聞いた言葉に『所得の多い人に、高い税金をかけるのは誤りだ。なぜなら、所得が多いからといって、行政サービスを所得の低い人より多く受けているわけではないのだから』というのがありました。雲は、昔から直感的な人なので、この言葉を聞いたときに、そうなのかなぁ。。。とか思いながら、それに対する反論が思いつかなかったので、ずっともやもやした気持ちになっていました(所得の再分配では、反論として弱い気がしたのです)。
ただ、最近、やはり所得の多い人は所得の低い人より多くの行政サービスを受けていると思うようになりました。それは、社会全体の安定度に依存しているのですが、犯罪の少ない安全な社会というのは、そこに住んでいる人にとって価値がありますが、所得の多い人にとっては更に高い価値があると感じます。
例えば、南米では日常茶飯事に誘拐があり、その対策に、お金がある人はボディーガードを雇ってみたりということをする必要があります。しかし、日本のように、それほど、危険の低い国ではそういうコストを必要としません。
結局、行政サービスを単純なコストで捕らえることが間違っていて、その人にとってどういう価値があるのか?という観点でとらえ直すことが必要なのではないか?というのが雲の反論です。
ずーっと、心の中にわだかまっていた疑問に答えることが出来て、とても嬉しい雲でした。
補足
ということに思い至って、とても嬉しかったのですがNHKで放送していたサンデル教授のハーバード大学の授業の中で学生が同じことを言っていました。さすが、ハーバード。と少し落ち込んでしまった雲でした。
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