非同期I/O2010/12/26 06:58

雲は、結構昔から非同期I/Oを覚えたい(使いたい。わけではないことに注意?)と思っていました。で、やっと、念願の非同期I/Oをスレッドプールと合わせて使えるようにライブラリ化してみましたが、何故か、非同期I/Oで同期処理になっているように見えるところがあって困ってしまっていました。非同期I/Oを使って、フロッピー!に書き出した際に、何故か、直ぐに書き込み完了のコールバックがされていて、CloseHandleで同期処理(要は、書き出し処理)になっているように見えていました。MSDNを見てもわからず、ネット上でも見つけられず四苦八苦していましたが、結局、単純に、CreateFileの時に、FILE_FLAG_WRITE_THROUGHを指定していないことが原因でした。雲は、(同期処理ばかりしていたため)あまりこのフラグに注意を払っていなかったのですが、非同期I/Oをする時には必ず指定する必要があります(さもないと、書き出しが終わっていないのに終了処理が動いてしまい、最後の CloseHandle で同期処理(書き出し終了までこの関数で待つこと)になります)。お気をつけください。

I/O 完了ポート

http://keicode.com/windows/win06.php

国のコストは誰が負担すべきか?2010/12/26 08:50

菅総理大臣は、法人税の減税と消費税増税を打ち出しました。国家財政は、赤字なので何らかの対応をする必要がありますが、この対策は妥当なのでしょうか?議論の観点はいろいろありますが、雲が思いつくことを書いておきます。

法人税減税について

自民党の時代からの基本的な考え方は、企業が潤えばその潤いが労働者にも回ってくるので、企業に対しては負担を軽くする。ということでした。ただ、実際のところ、菅さんが(法人税を減税するので)企業に対して雇用を確保して欲しいと要請したところ、企業側は拒否したと聞いています。これでは、何のための法人税の減税かわかりません。法人税の減税を主張する方々は、法人税が高いと外国に企業が流出する。とコーラスのように言われています。なるほど、確かに、そういう一面はあるでしょう。ただ、そうすると、各国は競って法人税を下げる競争に参加することになりますが、その場合、行き着くところは、法人税ゼロ。結果、各国で歳入不足が発生して、(大)企業栄えて国滅ぶとなりかねません。なので、単純に、法人税を下げればよい。というわけにはいきません。法人税の減税を主張される方々にお願いしたいとこは、今後、法人税をどうしていくのか?ということをわかりやすく説明して欲しい。ということです。

消費税増税について

消費税については、所得の低い人ほど負担が大きいという最悪の税制。というのが雲の理解です(というか、そういう風に学校でも習いました)。消費税を導入する際に、中曽根首相(当時)がこの顔が嘘をつく顔に見えますか?と選挙の時に言っておきながら、(竹下内閣で)消費税を導入した経緯からも、消費税が公平な税制でないことは明白です。ちみに、消費税導入の際には消費税の税収を福祉に充当する。と言っていましたが、実際には法人税の減税の財源として使われてきたことは国の予算を見れば一目瞭然です。今回の消費税増税については、さすがに福祉とは言えない(後期高齢者など、福祉は悪化している)現状のため、今度は、国家財政の赤字が口実にされています。

まとめ

雲の理解は、上記に記載したとおりですが、結局、国のコストは誰が負担するべきか?ということが、本質的に議論されていないことが問題だと感じています。企業は、それは、税金がゼロだったら嬉しいでしょうが、そもそも、国のコストがゼロにならない限り、誰かが負担する必要があります(Google だって、無料なわけではありません。誰かがそのコストをどこかで負担しているのです)。その負担をどうするのか?戦後の日本の税制は、応能負担の原則(つまり、お金のある人ほど多く負担をする)で運営されていました。雲は、基本的にこの制度に賛成です。ところが、所得税を見ると、最大税率は下がっているのに、中間の税金は逆に上がってきています(少なくとも、扶養者控除のようなものは無くなっています)。言い換えると、この国のコストは、お金のある人ほど負担が減って、お金のない人ほど負担を増やす。という応能負担に変わってきています。これが、あるべき姿。というのであれば、その理念をわかりやすく説明して欲しいし、一体、どういう国を目指すのか?という理想を語って欲しいと思います。

その他

雲が、累進課税などの応能負担の原則を支持する理由としては、以下の記事に記載しておきました。

社会的コスト

http://glanada.asablo.jp/blog/2009/11/01/4668425

参考

NHK でお正月番組で放送していた、ハーバード大学のサンデル教授の正義。の講義でより深く議論が展開されていました。その番組を見ると、雲の意見ははっきり言って、底が浅く感じます。餅は餅屋ですね。